2010.2.1.mon
第70回 プロレスラーが試される時 何だろう昨夜酷い試合を見たような寝覚めなのは気のせい? あ、いやもちろんプロレスではなくてサッカーの。ルーニーが点獲ると猫耳の更新が遅れる、これ風が吹けば桶屋が儲かるほどの遠さもございません。

と繰り言を言ってても仕方ないのですが、まずは更新遅れてごめんなさい。昨日は新日本プロレスのディファ有明大会に飯伏・ケニーのゴールデンラバーズが初参戦したので、そのことを書こうと前々から思っていました。

対戦相手は百戦錬磨の邪道外道、ドーム後で社長も選手もいない新日本事務所に突撃した飯伏幸太、など面白話題満載のはずのこの試合だったのですが、試合中盤に飯伏・ケニーが放ったクロスラッシュ(対角線ケブラーダ)で邪道選手が頭を強く打ち、レフェリーストップとなりました。

週プロ記者と「これ何ていう技でしたっけ?」「クロスファイヤーだっけな?いや違ったかも。それにしても新日本はフェンスがあるからやり辛いだろうなあ」と言いながら見ていたのですが、なかなか立ち上がってこない邪道・外道。三澤トレーナーが走ってきたりして、次第にものものしい雰囲気に包まれるリングサイド。やがてゴングが打ち鳴らされ、レフェリーストップで試合終了となりました。

セコンドについていた中澤マイケル選手によれば、「僕は最初からフェンスは押さえていたのでそれに当たったわけではなく、おそらく邪道さん外道さん同士が頭をぶつけたように見えた」とのことでしたが、外道選手がほどなくして立ち上がったのに対し、邪道選手は頸椎を痛めたらしく、そのままマットを担架代わりに運ばれていきました。

そしてどのような経緯であれ、勝利、という結果を手にした飯伏・ケニー組。相当の動揺があったことは間違いないのですが、リングに上がり、2人ばらばらに四方に礼をして花道を下がっていきました。

飯伏:どうもすみませんでした。完全にその、JCUPのリベンジをするはずだったんですけど、僕はちゃんとした形でリベンジしたいです。今日は本当にアクシデントで、お客さんに申し訳ない。何も言葉がないです。申し訳ないです。

ケニー:今日は僕個人ということだけじゃなく、ゴールデンラバーズとして新日本マットにデビューする日だったのに、こんな形での勝利になってしまって悔しい。悲しい日です。

飯伏:もう一回必ず、リベンジしたいです。ありがとうございました。

飯伏・ケニーのバックステージでのコメントです。2人とも動揺はあったと思いますが、きちんとコメントしていました。

こういう時に思うのが、プロレスラーの気持ちの強さです。

去年、パッションレッド板橋大会で行われた高橋奈苗vsさくらえみの試合中に奈苗選手が脳しんとうをおこし、レフェリーストップになった試合後のさくら選手のマイク。

さくら:何があろうとこのリングを先に降りたのは高橋奈苗であり、最後リングに立っているのはさくらえみです。

三沢選手のあのアクシデントの後、騒然とする会場で選手会長の森嶋選手がリングに上がり、語った言葉。

森嶋:三沢社長の状態はわかりません。選手一同無事を祈っています。本日はご来場ありがとうございました。

試合中にお客さんの目の前でアクシデントが起こった時、その場にいたレスラーがどうふるまうべきなのか。こんなこと私がたやすく書けることではないけれど、少なくとも、お客さんを安心させて帰さないといけない。誰よりもそれを間近で見ていた選手にそれを求めるのは酷だとは思うのですが、さくら選手にしても森嶋選手にしても、いま自分が何をしなくてはならないのか、何を言わなくてはいけないのかをあの場で判断し、それをしている。そこに、私はプロレスラーの胆力を見るのです。

飯伏・ケニーにしても、昨日はメインイベントでもないしそもそも人様のリングなのであの場でマイクを握ることはできなかったと思うのですが、バックステージであれきちんとコメントを残している。ノーコメントでもおかしくない状況だったとは思いますが、次に繋がるコメントを出したことはさすがだと思ったのでした。

新日本関係者に伺ったところ、邪道選手は意識もあるし、喋ることも出来るそうですが、様子を見るために病院に搬送されたそうです。検査の結果が出たらまた報告があるそうですが、大事に至らなければと思っています。

松井レフェリーのブログや中澤マイケル選手のtwitterを見る限り、飯伏ケニーの2人も元気を取り戻したそうなので安心しましたが、後は残された時間(ケニー来日中)の中で再戦の機会があるかどうか。

試合後少し経って、相変わらずセコンドで凄い存在感を示していた中澤マイケルCEO(フリー)に当日の2人の様子を聞いてみました。

ー今日の2人の様子はいかがでしたか?
マイケル:さすがにケニーはちょっとナイーブになっていて、今日は自分の曲で入場したいって言ってたんですよ。
ーそれは何故?
マイケル:慣れない雰囲気なので自分の曲で入場したらテンション上がるって言ってたんですが、新日本さんの方でもう飯伏のテーマ曲と入場VTRも作ってくれたみたいなので、変更がきかなくて。本人も納得してましたけど。
ーそうだったんですね。試合は残念でしたが。
マイケル:そうですね。さすがに落ち込んでますけど、まああの2人のことなので大丈夫だと思います。
ー話変わりますけど、飯伏選手とマイケルさんと澤さんでアメリカの団体に行ってる間、ケニーは1人で日本に残されて大丈夫だったんですか?
マイケル:大丈夫だったみたいですよ。あいつも最近日本の生活に慣れてきたみたいで、1人で電車乗っていろんなとこ行ってるみたいです。
ーそれは良かった。
マイケル:サムライさんでもケニーの休日っていう企画を今度作ってくれるみたいで、明日はミッドブレスで一緒にトレーニングするんですよ。
ー楽しみにしています!

ということで、サムライTVで近々ゴールデンラバーズのオフの模様が流れるそうですので期待していて下さい。というか私自身が相当期待しています!

Profile

三田佐代子
三田佐代子 Sayoko mita
  • 生年月日:1969年8月5日生まれ
  • 血液型:A型
  • 出身地:神奈川県小田原市

慶応大学卒業後、1992(平成4)年テレビ静岡にアナウンサーとして入社。 報道・スポーツ・バラエティなどあらゆる分野で活躍し、テレビ静岡の看板アナウンサーとなる。 より一層の飛躍を目指し、1996(平成8)年3月、同局を退社しフリーとなり古舘プロジェクトに所属する。 その後はプロレス専門チャンネル初代キャスターに抜擢。 現在、年間100試合以上の取材観戦でレスラー顔負けのアグレッシブさを見せている。 その他レポーターやMC、執筆活動など幅広く活躍中。 サヨコアリーナPLUSは、業界でもファンが急増中。