2010.1.4.mon
第66回 2010年年末年始のおもいで。 みなさまあけましておめでとうございます。穏やかな、良い年をお迎えでしょうか。私は28日にSアリーナ2時間SPが終わった後、長州現場監督もびっくりの頭にタオル姿で家中を掃除し、猫どもが邪魔したがったり手伝いたがったりするのにもめげず、無事大晦日の天下三部の計に間に合いました。ちなみに我が家の猫どもですが、ロシアンの姐さん猫サバは大掃除が大好き。知らない扉や知らない箱、知らない服なんかが出てくるのが楽しくて仕方ないらしく、喉をゴロゴロ言わせてクローゼットに出たり入ったりします。そして黒白猫の弟タビは掃除とか片付けが大嫌い。掃除機の姿を見ただけで逃げ出し、押し入れの中でしんみりしておりました。面白いです。
そんなこんなな、私の年末年始のプロレス観戦についていくつか。

12月31日 天下三部の計 後楽園ホール大会
今回は最初から、中継スタッフより「長いですよ。予定終了時刻はてっぺん廻って1時半です」と気の遠くなるようなことを囁かれていた三部の計。まあ冷静に考えて、108人ランブルが例えば1分おきに入場すると、全員入場するだけで1時間半以上かかるわけですから。その他にドミノやら何やらあると、20時開始だとしても当然軽く24時は越えるであろうと。

アントンvs高梨の目隠しマッチに始まり、ニューリーダーvsナウリーダーではタイガー戸口選手のデカさと迫力にビビり、エニウェアサンダーファイヤーマッチでは案の定というか恐れていた通りというかむしろ期待通りに、ケニーとマイケルがドミノ会場に乱入しドミノ崩壊。とにかくこの日常におろおろしていた関根龍一選手が見ものでした。一緒に観戦していたあべちゃんが「関根選手かわいー!」を言いどおし。

メインは大日本、DDT、K-DOJOのメインどころが揃ったさすがの6人タッグ。インフルエンザで残念ながら欠場となってしまったHARASHIMA選手の替わりに急遽チャンスが巡ってきたKUDO選手、コーナーから離れるたびに和田京平レフェリーに怒られていたのが微笑ましかったです。KAZMA、関本、KUDO、火野、義人といったメンバーの中で堂々たる存在感を示した石川修司選手。最後は何と関本選手から3カウントを奪ったあたり、この1年の大きな飛躍を物語っていると思います。

で。
問題の108人ランブルです。結論から言うと、本当に108人でランブルした! そしてゴングから最後の葛西選手が3カウント奪うまで、やっぱり1時間半かかった! 

私ももはや意地になって108人の入場は書き留めたのですが、退場順は途中であきらめました。108人全員のコールをしたK-DOJOの味方リングアナに終わった後「大変でしたね!」と言ったら、「いやあ途中ダメかと思いました。でもいい経験になりました」と素敵な笑顔で。いや、もう2度とこんなことないと思いますけれど。味方さんのブログを拝見すると、興行が終わった後も新藤リングアナ、大日本の新土リングアナと共に108人分の記録を照合したそうで、リングアナっていろんなお仕事があるんだよなあと改めて頭が上がらない気持ちでいっぱいです。

108人ランブルはどこから突っ込んでいいのかよくわかりませんが、いくつか思い出したことなど。
○真霜選手は存在感を消すのが上手い。
○バラモン兄弟人気ありすぎ。
○ ていうか梶トマトいじりのトマトとかケチャップとか準備よすぎ。
○A.YAZAWAにあべちゃん大喜び。
○ちばハッピープロレスの悪くん、お菓子ばっかり食べて試合しないキャラ。悪い。
○アントンとシャイニングタイガー、お互いの頭頂部のシャイニングぶりを確認する。
○みんな大事に大事に扱っていたはずのヨシヒコを、ひとりボコボコにする宮本裕向選手。悪い。
○こんなところでTAKAとTAJIRI、WWEスパスタ夢の競演。
○102番目に入ってきた佐々木貴選手、やおらコーナーに駆け上ると「ハッピーバースデー!」。我が耳を疑いましたが本当にそうおっしゃったようで、「これはネタなのか?」と理解しようとしましたがネタですらないらしく、バキューン日記によれば「素で間違えました…」ということらしい。殿…。

108人ランブルは葛西選手の優勝で幕を閉じ、「こんな忙しい大晦日に集まってくるおまえらみたいな奴らと新年が迎えられて、最高にハッピーだ!」と素敵なセリフ。ちなみに私は2010年になった瞬間はあべちゃんと一緒に108人ランブルを見ておりましたので、今年一番の「あけましておめでとう」はあべちゃんでした。

まあ馬鹿馬鹿しいといってしまえばそれまでですが、本当に108人をリングに上げ、誰1人コールも入場曲も間違えることなく、記録も残り、こんなことを大の大人が100人以上も集まって大真面目にやったってことが、素敵だなと思うのです。選手の誘導をしていた松井レフェリーはカウントダウンやフィナーレの時には声を枯らして選手達に「早く!早く集合して!」と呼びかけていたし、リングアナもレフェリーも手分けしてこの興行を成功させました。正直、例年の「プロレスサミット」に比べたらお客さんは少し減ったけれど、気心知れた仲間たちとこんなことをやってのけた三団体の皆さんに、心から感謝しています。まあ、やっぱり新年はみんなでプロレス見ながら迎えたいですよ、ね。
大会総括コメントを出す三団体首脳陣。約1名、ロビンセブンの残骸が残り大変な格好の方が。

さて三部の計が終わり、みんなであけましておめでとうを言い合った後は急いで帰って猫をはべらせ蕎麦を食べつつDynamite!!のPPVを追っかけで。生放送に比べて追っかけで見ると、休憩時間などが短縮されているのでそれはそれで便利です。いや、もちろん生の方がいいですけどね。では簡単に感想を。

12月31日 Dynamite!!勇気のチカラ(PPV観戦)
DREAMvs戦極の対抗戦は衝撃が大きかった。高谷のKO負け、マッハ一本取られるなど「うわ!」と蕎麦を食べる箸も落ちるほど。青木vs廣田は、ちょっと、書きづらいですね。まあ本人がタップしてないならあそこまでやらざるを得ないのかもしれないけれど、その後あんなに悪ぶらなくてもいいのになあ、と。川尻選手と横田選手が闘い終わってお互いの強さを認めていたのとはあまりに違う雰囲気になってしまったので。それから藤田選手が心配です。

それから魔裟斗選手。残念ながら、この仕事をしていながら、魔裟斗選手には最後まで直接インタビューできないまま終わってしまいました。キックボクシングという競技に対しての誇り、どこまで自分を高めていきたいのかなど、伺ってみたいことはたくさんありました。

でもあの最後の最後までアンディ・サワーと打ち合って、素晴らしい笑顔でリングを降りる魔裟斗選手にもはや本当にありがとう、お疲れ様でした、という以外に言葉なんかありません。奥様やスタッフと一緒にリングに上がり、これまで見たことがないような柔らかい笑顔を見せている魔裟斗選手を見て、これで本当に終わってしまったんだな、と何だか泣けました。オリンピックのアマレスの選考会で腕を骨折した時の山本KID選手なんかもそうなんだけど、普段笑わない選手が笑っていると、かえって何かが終わった気がして辛い。

誰よりも努力家で、誰よりも負けず嫌いで、才能も見た目の華やかさも自分の言葉も全て持っていた魔裟斗。魔裟斗がいなくなったらK-1中量級はどうなるんだろう?という質問に、「そんなの残された奴らが頑張るしかないですよ」と即答していましたが、あまりに当たり前のことです。これまで魔裟斗に頼りすぎていました、私たち。

格闘技のことを全くわからない私の両親までも「はやとの引退試合はどうだったの?(※マサトの間違い)」と正月早々尋ねてくるほどに、お茶の間まで浸透していた魔裟斗選手。まだ30歳という若さ、これから何でも出来る。そして何をやってもまた目立ってしまう気がする。また別の顔の魔裟斗にも、大いに期待しています。(余談ですがウチの親は魔裟斗vs石井、という試合だと思ってました。惜しい!)

1月3日 DDT後楽園ホール かくし芸大会
これまた大の大人が大真面目に馬鹿馬鹿しいことを一所懸命にやる、の集大成みたいな興行でした。そもそも後楽園に入ると、グッズ売り場に中澤神社が設けられ、中澤マイケル選手によく似た銅像?が。かくし芸で銅像といったらハナ肇 ですが、マイケル選手のこれは銅像というより仏像。しかも神社。神仏合体。さすが日本。おめでたいので細かいことは置いておく。
総合司会の鶴見亜門さんのもと、まずは選手があれやこれやのかくし芸を披露した後リングインするという、ハードルの高いバトルロイヤルでかくし芸大会はスタート。練り込んだ漫才、練り込まれ過ぎた新体操、「鳥羽さんが何かやるだけでもう泣けるよ」と亜門さんに言わしめた、タノムサク鳥羽選手の苦しげなトランペット演奏など、選手の個性が引き立つかくし芸が披露されていきます。

第2演目はアントーニオ”ルノワール”本多もしくはジャン・リュック・宗一郎監督がメガホンを取った、新しい童話「ホモ太郎」。佐藤光留選手の老けメイク、その顔でやる金本浩二選手の物真似、ササガバの可愛らしい桃太郎姿などいろいろありましたが、ディック東郷選手のデューク東郷が全部持ってきました。あれはズルい。ズルすぎ。しかもバックステージでその後お見かけすると、あのゴルゴメイクのまま爽やかな笑顔で「あ、三田さんあけましておめでとうございます」とか言うからさらにズルい。東郷さん、ゴルゴなら喋っちゃダメだから!

第3演目は「レスラー」ならぬ「汁レスラー」。あの、ランディの方の「レスラー」を見てるかどうかでたぶんだいぶ感想は違ってくると思うのですが、よく出来てました。ていうか唯我選手のストリッパー役が凄すぎた。いろんな意味で。プロだ。

休憩時間に入ると、北側ステージにいたマイケル似の仏像が運ばれてまた売店に鎮座。
私もお参りし、今年のプロレス界の無事を祈りました。マイケル似に。



第4演目は、「日曜6時vs日曜6時半」。まあ、平たく言うならサザエさんvsちびまる子ちゃんです。これまたものすごく造形がちゃんとしていて、まあ猫のタマがメタボ過ぎるところはともかく、KUDO選手の花輪くんとか、ケニーの丸尾くんとか、長井さんの波平さんとか持って帰りたいくらい素晴らしかったです。メガネかけて三つ編みのたまちゃん(まる子のクラスメイトの方の)姿のヤス・ウラノ選手とか、全く違和感なかったから。ご本人は「それ褒めてるんですか?」と言ってましたが、褒めてます。
そんな中、可愛いんだけれどいささか座敷わらしっぽい飯伏まる子が、全くまる子っぽさゼロでタマをガンガン蹴り飛ばすキラーぶり発揮。いつ何時でも、飯伏幸太は飯伏幸太なんだなあと改めて感じ入る次第です。

まあ結局、赤組と青組の決着が付かずに30人ランブルというもみくちゃ状態になり、いい大人達がリングからみんな飛び出して(もちろんまる子やらタマやら仏像やらの扮装のまま)後楽園ホール全体を使ってやりたい放題やっていたのですが、そこに何と、ゴージャス松野さんが登場。本当にお久しぶりです。みんなが客席やら通路やらで大暴れする中、ひとり北側ステージで「空に太陽がある限り」を黄色いスーツで熱唱。しかも4回も。週プロの鈴木彩乃記者が言っていたのですが、中継の時にみんなが大暴れする中、ワイプで松野さんが歌ったら面白いんじゃないかと思います。芸能人水泳大会的な。

そんなどたばたの中とはいえ、いろいろ大変だった松野さんがDDTにまた姿を見せてくれたことは本当に嬉しく、みんなも大・松野コールでお出迎え。今日の皆さんの声援が、松野さんの背中をまた押してくれることと思います。

まあこんな感じで本当にいろんな人がいろんなことをやり、多少ぐたぐたしたところもあったとは思いますが、私は単純に凄く楽しかったし、みんなで作り上げた感はとても伝わってきました。大晦日の108人ランブルもそうだけれど、馬鹿馬鹿しいことほど、真剣に大真面目にやらないとダメなんだと思うのです。照れたり、やっている方が笑いながらやったら、それは見ている方が冷めてしまう。本来ならばマッスルをやっているはずの1月3日を、DDTの興行として開催し、しかもみんなでかくし芸をやりながら試合もする。新人にもちゃんと芸をやらせる。非常にDDTらしい大会だったと思います(もちろん他の団体はやらないと思いますが)。

だからこそ最後に高木社長が、「坂井にひと言いいたい。やるしかないんだよ。頑張れよ」とエールを送っていたのが染みました。どういう理由かわからないけれど、いま坂井選手がマッスルを出来ないんだとしても、やるしかないんだ。俺たちは俺たちで頑張ってかくし芸やったよ。それを大社長は今日の興行で伝えたい気持ちもあったんじゃないかと。
最後に。飯伏”まる子”幸太選手が、新日本プロレスに乗り込む宣言しました。この格好のままで。いつ行くのか、どんな手段で行くのか、そもそもこの格好のまま行くのかわかりませんが、とにかく乗り込むらしいです。まる子頑張って!

Profile

三田佐代子
三田佐代子 Sayoko mita
  • 生年月日:1969年8月5日生まれ
  • 血液型:A型
  • 出身地:神奈川県小田原市

慶応大学卒業後、1992(平成4)年テレビ静岡にアナウンサーとして入社。 報道・スポーツ・バラエティなどあらゆる分野で活躍し、テレビ静岡の看板アナウンサーとなる。 より一層の飛躍を目指し、1996(平成8)年3月、同局を退社しフリーとなり古舘プロジェクトに所属する。 その後はプロレス専門チャンネル初代キャスターに抜擢。 現在、年間100試合以上の取材観戦でレスラー顔負けのアグレッシブさを見せている。 その他レポーターやMC、執筆活動など幅広く活躍中。 サヨコアリーナPLUSは、業界でもファンが急増中。